晴れ時々走れ

マラソン、トライアスロン、人生について

釜石へ②「関西と東北」

トライアスロンやマラソンを趣味にしていて良かったと思えるのは、大会参加をきっかけに、時間や空間をひょいと乗り越えて移動できること。そして、普段なかなか行けないところ、行かないところに行くことができることです。日常の延長線上でなく、定番の観光地でもなく、それらから逸脱した場所に行くきっかけが生まれます。

 

旅は日常とのギャップがあるほどに面白いです。そういう意味で今回の釜石への旅は、旅の醍醐味を十分に味わえました。

 

関西と最も文化的、経済的なつながりが遠い地域、それは東北のような気がします。昔、誰かが言っていましたが、東北人が一番苦手とするのが関西人だと。関西では東北出身者をあまり見かけません。学生時代の友人でも山形出身が一人いるだけでした。

 

確かに関西人と東北人は同じ日本語を話す国民でありながら、そこに住む人々の雰囲気は大きく違うように感じます。アジア的な喧騒感のある関西と、ヨーロッパ的な静けさがある東北。とにかく前に出ようとする人々と、一方引いたところで佇む人々。すばしっこくて狡いFWと堅実に守るDF。もちろん、上記のイメージは個人差はありますし、あくまでステレオタイプな偏見だと思いますが、何だかそんな風に感じます。

 

東北の方は全般に控えめで優しい方が多いと思います。いわて花巻空港でのレンタカーの対応もそうでした。今回の旅行ではこちらの都合で出発時間が遅れ、借りる期間が2日分から1日分となってしまいました。当日変更なので、もうプラン変更はできず、2日分の料金を払わなくてはいけない。ただ、関西的には何事も交渉。ただ、いろいろと言われるだろうなとは覚悟。遅れざるを得なかった理由を述べて、拝み倒して、料金を負けてもらうべくカウンターで交渉に臨んだら、あっけなく料金変更に応じてくれたので、ちょっと拍子抜けしたくらいでした。

 

さて、ギャップといえば空気感もだいぶ違います。9月上旬の関西はまだまだ熱のこもったサウナ状態。ところが東北はひと月くらい季節が進んだ感じでもうひんやりとした空気が漂っていました。街全体にこもっている関西の熱を東北に分けてあげたいくらいでした。

 

空には綺麗な月が浮かぶなか、レンタカー屋の最後の客として、人気のない空港を後にします。狭くて交通量の多いゴミゴミした関西の道路とうって変わって、快適なまっすぐな道が続きます。土曜の夜だからかもしれませんが、ほとんど信号に引っかかることがありません。そもそも信号機があまりありません。

 

釜石までは90km近く。三陸は遠いです。でも、だからこその良さがあります。遠いからこそ、東北のなかでも独自の文化が根づいています。

 

東北の風を受けながらの久しぶりのドライブ。空に浮かぶ月を観て、同じ空の下でのこの地と彼の地のギャップを感じながら、関西で火照った身体と気持ちをじょじょに東北のひんやりした空気に委ねていくのでした。

 

夜9時、釜石に到着。スーパーで晩飯を買います。お惣菜コーナーの種類が違っていて興味深いです。この時期は三陸ならではのサンマ料理が多くありました。

ただ、寂しかったのはスーパーがあまりに広く、お客があまりに少なかったこと、そして、たくさん売れ残っていたこと。普段行っている大阪のスーパーではこの時間帯は宵のうち。お惣菜の値下げもなく、レジは長蛇の列。現在、日本各地そうですが、地方の人口減少が進む一方で、地域の大都市は人口を吸い上げています。社会構造の効率化を考えると仕方ない流れなのかもしれませんが、食べてもらう人がいない惣菜を見ていろいろ考えます。

 

さて、翌日は釜石はまゆりトライアスロン。台風の影響はなくなり、絶好の好天に恵まれるのでした。

 

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