京都マラソン2018②映像の21世紀
ランナーはほぼほぼナルシストです。
自分の走る勇姿を見たい自分好きな人ばかりだと思います。そこで、京都マラソン2018で自分の走る様子が写っている動画がどれだけあるのかYouTube で探してみることにしました。
最近の映像メディアの発展は凄まじいものがあります。技術革新によってカメラはあっという間に小型化され、画質はどんどん良くなり、メモリの容量は莫大になり、扱いは簡単で誰でもお気軽に撮影できるようになりました。そして、ボランティア精神に溢れた親切なアマチュアカメラマンも増えていて、世界のデータベースにはありとあらゆる映像がストックされています。
ですので、京都マラソンのような都市型マラソンであれば、いくつもの動画を探し出して、簡単に一つのストーリーとして見ることができます。
以前、NHKの名作で「映像の20世紀」という番組がありました。20世紀は歴史的な出来事を映像に収めて記録に残した初めての時代でした。それに対して、「映像の21世紀」はありとあらゆる市民生活が無限に記録される時代となりそうです。すでに防犯カメラはあちこちに張り巡らされ、ドライブレコーダーにはストリートビューが記録され、ニュースでは事件事故に関する視聴者提供映像が随時、流れています。
さて、話を戻しますと、検索してみると思った以上に自分が写っている映像が見つかりました。動画は以下の通りです。
・スタート地点 西京極陸上競技場
京都マラソン2018 1万6千人がスタート!KYOTO MARATHON
・1km地点 葛野大路
・10km地点 広沢池
・15km地点 今宮門前通り?
・34km地点 京都御所
(4K)1番Kyoto marathon2018京都マラソン 京都御所前 1位から1時間47分間撮影
・37km地点 川端通り
フィニッシュ地点がなかったのが残念ですが、6つの地点で自分の姿が確認できました。今回は動画を見ながら、自分が走っている姿を探し出しましたが、AIが発達すれば、顔認証、ユニフォーム認証、走り方認証などで瞬時に自分の姿を抽出してくれるでしょう。
そして、あらゆる場所に設置されたカメラから自分の走っている映像を自動編集して、「ロッキー」や「炎のランナー」などの音楽に乗せてオリジナルハイライトシーンにしてくれるかもしれません。いや、音楽もド定番な曲ではなく、その人の年齢、嗜好、そして走り方にあった絶妙なテイストでツボにハマる選曲をしてくれるかもしれません。
AIは走り方の解析までしてくれるかもしれません。各地点でのピッチやストライド、上体や腰の位置を計算して、レースペースや疲労度まで教えてくれるでしょう。
ということで、自分の走る映像をワクワクしながら観たのですが、思った以上にドタバタした重たい走りで思い描く理想とはかけ離れていました。美化された自分の走りは、あくまで自分だけの想像でした。「映像の21世紀」は知らなくても良い現実を見させられてしまう時代なのかもしれません。
最後に、撮影をして下さったみなさん、ありがとうございました!