佐渡トライアスロン2019② いざ佐渡へ
5年前に車を手放して以来、遠征はもっぱら公共交通機関です。ここ数年、車による悲惨な事故を見聞きする度に、疲れた状態で運転をすることでリスクがあるのであれば、お金を払う代わりにそのリスクを他所に預けようという意識が高まっています。レースの前は大概、仕事や準備で疲れが溜まっていますし、レース後はもちろん疲れがMAXなわけです。
レース用バイクを乗っていて感じるのは車は凶器以外の何物でもないわけですよ。あれだけの重量があのスピードで人間にぶつかったらどうなるか。基礎的な物理の素養があれば簡単に分かる話です。素養がなくても、因果関係を身をもって理解すべきです。車の立場ではちょっとぶつかったくらいでも、人間はあっけなく死ぬんです。
例えば包丁を持って調理するとき、油を使って調理するとき、周りに子どもがいれば近寄らないように言いますよね。それと同じように危険な状態が車を運転するということなんです。包丁を持って、熱した油が入ったフライパンを持って、街中に繰り出して走っていいるわけですよ。無自覚な人たちに何とか気づいてもらいたく思います。
さて、今回は初めて事前にバイクを輪行箱で輸送しました。現在、国内の宅配便ではオーストリッチなどの輪行袋での輸送を請け負ってくれるところがなくなっています。経緯はわかりませんが、袋の形状で運ぶのが大変なことや輸送時のバイクの状態にクレームを言う人が少なからずいたのでしょう。初めて輪行箱を購入して輸送しましたが、快適で良かったです。
8月31日、暦の上では夏の最後の日に、新幹線や佐渡汽船のフェリーの乗り継ぎで向かいます。フェリーがあまりに立派でテンションが上がりました。午後の便のために、レース関係者はともて少なく、船室はガラガラでした。そして、甲板にはカモメがたくさん集まり、出向を見送っていました。どこまでも留まり続けるカモメに対して、このまま佐渡まで無賃乗車で行くつもりなのかと思ってしまいました。
トライアスロンと島、フェリーの愛称は抜群ですね。
これまでに、宮古島、石垣島、久米島、新島、そして、佐渡ヶ島と参加しましたが、フェリーに乗ってゆっくりと揺られている時間で日常からじわじわと解放される感じがあります。新幹線にはどれだけ乗ってもつきまとう日常が、フェリーでは見事にその絡まっていた鎖を放ってくれる。どこかでつながっているレールではなく、どこまでも広がる大海原の光景がそうしてくれるのでしょうか。
まるで、どこまでも、高く速く飛ぼうとするジョナサンのような気持ちになれます。
- 作者: リチャードバック,Richard Bach,Russell Munson,五木寛之
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/06/30
- メディア: 単行本
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羽ばたけ、ジョナサン!