晴れ時々走れ

マラソン、トライアスロン、人生について

ソウル旅行記2日目 駅から脱出

旅にトラブルはつきものだし、トラブルがあるからこそ面白い。スパイスみたいなもんです。

 

ソウルマラソンのレースが終わってスタジアムから地下鉄に乗って移動中のことでした。目的地の駅の自動改札を出ようとしたところ、ピコーンと鳴って拒否されました。「あれ、おかしいな」と何度も試しますがあきません。改札機の電光掲示にハングルが表示されているけれど読めません。英語表記はなし。有人の改札に行けば良いと思うかもしれませんが、どの改札も無人。駅員が待機すると思われる部屋がありますがカーテンがかかって誰もいません。

 

さあ、困った。出られない。より大きい駅に行ってみても無人の状況は変わりません。IT化が進む韓国ですが駅員はいったいどこへ??

マイケルジャクソンのBADのように改札をジャンプすることもできますが、そんなことで捕まったら目も当てられない。何とか穏便に切り抜ける方法を考えたところ、無難に韓国人の乗客に助けを求めることにしました。

「Excuse me」となるべくフレンドリーに声をかけますが、想像以上に難航します。若いカップルは無視。おばさんの集団は手を振ってそそくさと逃げてしまう。大都市ソウルは東京と同じく他人に無関心なのかもしれません。

 

15分くらいかけて何組かに挑戦しているうちに、若い二人組の女の子がようやく足を止めてくれました。多分、大学生か高校生くらい。

もう、どう考えてもナンパでしかないシチュエーションでしたが、笑顔と優しい声で話しかけます。ちなみに格好はウインドブレーカーの上下にランニングシューズ姿です。

その格好に興味を持ってくれたのか、あまりにも必死な目つきのオッサンが憐れに思えたのか、初めて良い反応が返ってきました。拙い英語で必死に状況を説明すると現状を分かってくれて、私の交通ICカードを改札にかざして表示されたハングルを翻訳してくれます。どうやら入場のときのタッチが甘くて入場記録がないとのことでした。

 

しかし、駅員がいないので乗った駅を申告する訳にもいかない。どうしようかと思っていたところ、女の子のうちの一人が私のICカードを持ったまま自分のカードで改札を出ます。そして、私のカードで改札外からタッチして入場記録をつけて、友人の女の子に投げてパス。それを私が受け取って改札にタッチすると、ピコーンと改札が開いたのでした。

 

どうやら同じ場所で短時間に出た場合には、料金なしで出られるみたいです。状況を瞬時に判断し、機転を利かして、颯爽とした一連の対応があまりに見事でした。そして、まさか異国の地でキセルをするとも思いませんでした(笑)。ちなみに「なぜ駅員がいないのか」と尋ねたら、「ランチだからではないか」と教えてくれて、それはそれでズッコケそうになりました。

 

カムサハムニダ!」と心からお礼を言って別れましたが、二人がはにかみながらも「何とかしよう」と最善の策を尽くしてくれたことが、マラソン完走以上に心に響く出来事でした。ちなみに私自身、日本で外国人に道を尋ねられることが多くあります。そして、なるべく丁寧に教えてあげていましたが、助けて貰えるということは人間の根源的な喜びがあるということを、助けられる側になって改めて強く認識しました。

 

日韓は政治的に冷え込んだ季節ですが、こうした民間交流の積み重ねこそが大事なんかなと思います。特に若者はその垣根が低くて良いですね。私の間抜けなトラブルが彼女たちの話のネタにでもなっていれば幸いです。恋の花咲くようなイケメンでないのが申し訳なかったのですが。

 

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