晴れ時々走れ

マラソン、トライアスロン、人生について

煩悩スイムおかわり

一昨日の朝早く、煩悩スイムを行いました。

煩悩スイムとは、煩悩の数といわれる108本をひたすら泳ぐというものです。全国津々浦々、年々イベントの数も増えていて、今や年の瀬の風物詩となっています。

私もかれこれ15年くらい続けていますが、108本も黙々と泳ぐのは精神的にしんどいし、肩は痛くなるし、腕は動かないし、塩素で喉がやれるし、ハンガーノックにもなるし、まったく大変なことばかりですが、なぜか毎年続けてしまう魅力があります。

 

モノ好きな方々というのはあちこちにいて、参加する場所は事欠きません。今年はFacebook でイベントを探して、50m×108本(55秒サークル)に挑戦しました。

初めましての方々と挨拶して程よい緊張感のなか、レーンの先頭を担当することになりました。水泳において1泳は重要です。1泳が頑張って馬車馬のように水をかき分けて流れを作れば、2泳以降は流れるプールのように楽に泳ぐことができます。それでいて、頭はクリアにして、インターバルと本数を管理しなければなりません。練習不足で沈没する不安ありでしたが、一応は元水泳部の身として栄えある1泳を買って出ました。

 

朝7時に各レーンで一斉にスタート。数十人ものスイマーが一斉に泳ぐと、冷えた室内に朝靄のような湯気が沸き立ち、幻想的な光景になります。ペースクロックの赤い針が見えなくなるほどです。1本泳ぐたびに筋肉が温まり、身体が紅潮していきます。「筋肉は裏切らない」が流行語になりましたが、個人的には水泳の筋肉ほど機能的で美しいものはないのではと思っています。

その筋肉の表面に水流を感じながら、ひたすらに淡々と本数を重ねていくと、だんだんと無の境地に入って雑念が消えていきます。そして、水の流れと一体になり、マインドフルネスのような状態になります。今、生きて、泳いでいる。

泳ぎ終わった頃には脂が抜けてカスカスになりますが、心から悩みもなくなりスッキリします。同じレーンの方々とハイタッチで健闘を称え合います。泳ぎっぱなしでほとんど会話する暇もないのですが、苦行を終えた者同士で軽く友情が芽生え、「今年も一年ありがとう」と感謝の気持ちがダダ漏れになります。

 

これでめでたく泳ぎ納めのはずでしたが、2日後、煩悩スイムをおかわり。

今度は50m×108本(60秒サークル)。おかげさまで、来年の煩悩の分も前払いさせて頂きました(笑)。しかし、猛者はもっといます。隣のコースでは100m×108本をやっていました。3時間半以上もエンドレスに泳ぎ続けて、距離は10kmを越えます。けっして速くて泳力のある人だけではありません。それでも果敢にチャレンジする姿に心からリスペクトしました。

 

来年はいっぱい煩悩を貯めて100mに挑戦してみようかと思う大晦日でした。

それでは、良いお年を。

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