晴れ時々走れ

マラソン、トライアスロン、人生について

【奈良マラソン】清志郎と500miles

激しいエントリークリック合戦に勝利して出場権を得た奈良マラソンを走ってきました。初めての参加です。

 

底冷えする奈良の最低気温は1℃。持参してきたレインコートを着て走ることにしました。会場でもレインコート配布サービスがありました。結局、身体が温まる10km付近まで着たまま走りました。沿道も寒いので応援している老人福祉施設のおばあちゃんたちがウサギちゃんなどのフカフカの被り物をしていたのが、とてもかわいかったです。

この大会は応援がとても個性的です。予備知識なしで走るとなかなかびっくりします。身長6mくらいある謎の演歌歌手、たこ焼き屋のロックンローラー、そして、奈良ローカルの忌野清志郎さんなど飽きません。いずれも、奈良マラソンでは有名な方々のようですね。

なかでも忌野清志郎さんのコスプレをしている今ノ葉狂志郎さんは髪の毛をビンビンにたててレース中盤の上り坂が始まる田園地帯に現れ、「雨あがりの夜空に」を熱唱していました。

 

ロックを愛する者として、ロードバイクを愛する者として、忌野清志郎さんが大好きです。その歌には聴く人のお腹の底から力が湧いてきて、胸の奥まで気持ちが染み渡るような不思議な魅力があります。

清志郎さんのノリノリなロックやバラードも好きなのですが、個人的に一番好きなのが、細野晴臣さん、坂本冬美さんと結成したユニットHISの「500マイル」です。

500マイル

500マイル

 

500マイル

500マイル

  • HIS
  • ポップ
  • ¥250

こちらもお聴き下さい。制服姿の3人がとてもクールで何度聴いても痺れます。

HIS - 500miles - YouTube

 

ちなみにppmの歌う伸びやかでハーモニー豊かな500Milesも好きです。この曲、元々はアメリカのトラディショナルソングだということで開拓時代?に汽車に乗って故郷を離れる哀愁が伝わってきます。

ヴェリー・ベスト・オブ

ヴェリー・ベスト・オブ

 

500 Miles

500 Miles

  • Peter, Paul & Mary
  • シンガーソングライター
  • ¥250

ぜひ、こちらも聴き比べてみて下さい。マリーさんの歌声がとても素敵です。

ピーター・ポール&マリー(PPM)/500マイルも離れて(500Miles) - YouTube

 

知らない道を走るとき、よく「500マイル」を頭の中でリフレインします。特に遠く離れた場所を走りながらこの曲の世界に沈んでいくと、自分の来し方行く末を感じながら、切ない気持ちになります。思えば、忌野清志郎さんの「デイ・ドリーム・ビリーバー」も「雨上がりの夜空に」も切なさがあります。

走ることと切なさはどこかつながります。走っている間はとても孤独で、どこか普段の生活と違う場所へ旅に出ている。人は生まれて死ぬまで、いろいろな巡り合いはありながら、つまるところは一人ぼっちなんだと感じる。そして、苦しみや辛さを感じながら、沿道の応援や一緒に走るランナーと出会い別れながら、ただただ前へと道を走る。

「500マイルの見知らぬ街へ 僕は出ていく。一つ、二つ、三つ、四つ、思い出数えて500マイル。優しい人よ、愛しい友よ、懐かしい家よ、さようなら」

ただ、マラソンにはちゃんとフィニッシュがあります。競技場に戻ってくれば仲間がいて、自宅に帰れば温かい家庭が待ってくれています。つかの間の切なさを味わい、そして、戻れる場所の有難さを感じるために、マラソンを走っているのかもしれないとふと感じたのでした。

このマラソンの前には大事な家族にいろいろと大変なことがありました。こうして当たり前に走って、戻れる場所があるだけで幸せなのだと思います。

 

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