大阪おすすめロングラン①大阪城⇔舞洲
大阪マラソンまであと一か月あまり。
大会に向けてロング走を始めている方も多いと思います。私もようやく先日、今シーズン初めてのLSDをしましたが、毎年のことながらこの時期は脚が重くてこんなんで大丈夫かいなと絶望的な気持ちになります。でも、ここでしばらく我慢をしてロング走をこなしていけば確実に基礎脚力は戻ってきます。
ということで、これから何回か、大阪のおすすめロングコースを紹介したいと思います。地元にお住まいの方も、旅ランでお越しの方もぜひ参考にしてみて下さい。
今回、紹介するのは大阪城⇔舞洲の往復コースです。上町台地にある大阪城から大阪湾の埋め立て地の舞洲まで行きます。ちなみに舞洲は「まいしま」と呼ぶ人工島で大阪オリンピックの誘致を目指していた場所です。
スタート地点は大阪城の京橋門とします。大阪城周回コースではなく土佐堀通り方向に向かいます。歩道橋になっている大阪橋を渡って、京阪の線路下を通って大川の遊歩道に出ます(分かりづらいので詳しくはgoogle map などで確認して下さい)。川沿いの遊歩道は、夏は湿気ムンムンですが、これからの季節は川面を爽やかな風が吹き抜けます。
大川の左岸を北に進んでいきます。川沿いには大学や高校のボート部の艇庫があります。朝早い時間帯だとボート部の練習を横目に見ながらのランを楽しめます。男子だけでなく、女子の4人スカルも水面を走っています。
さらに、大川にはビーチもあります。大阪市内唯一のビーチです。最近はアクアスロンの大会も開かれていますが、通常は遊泳禁止です。勧められても泳ぎたくない色合いですが、昔よりはずいぶんきれいになったようです。
大阪城から5kmほど行くと淀川との合流地点、通称「毛馬のこうもん」に出ます。最初にその文字を見たときは直接的な表現にぶったまげました。ちなみに漢字では閘門と書き、水門に似た施設です。このあたりは昔の水路跡など歴史的構造物も残されていて趣きがあります。
淀川を右に行けば京都、左に行けば舞洲へ行けます。今回は、淀川の河川敷を下流へと進みます。左手に梅田のビル群を見ながら走っていくと、広い淀川に何本もの鉄橋がかかっています。大阪から京阪神の各地へ向かう鉄道網です。上流から順に阪急千里線、JR東海道線、阪急京都・宝塚・神戸線、阪神。関西は私鉄が元気で車両はそれぞれ個性があって面白いです。
なお、淀川の左岸の河川敷は、毛馬をすぎてしばらくすると行き止まりになります。そのため土手の上を走る必要があり、なおかつ鉄道と交叉するたびにトレイルの脇道に入って線路をくぐらなければいけません。面倒ではありますが、間近に列車が見えるので、天気の良い休日には撮り鉄の方々の姿も見かけます。
途中、淀川につながる水路にミラーが出現。水路を通行する船舶のためのようです。水都大阪ならではです。
いくつかの橋をすぎると、ひときわ高い所を走っている最後の橋、阪神高速5号湾岸線が見えますが、だだっ広い中にあるためになかなか近づいてきません。写真の位置からまだまだ2km以上あります。
大阪北港のヨットマリーナを過ぎて橋を渡れば舞洲です。するとめっちゃメルヘンな巨大施設が出現します。ジョジョの奇妙な冒険に出てきそうな荒木飛呂彦先生テイストの建物です。実は、これらの巨大な建物は、オーストリアの著名な芸術家フンデルトヴァッサーがデザインしたものでゴミや汚泥の処理施設です。最初、見たときはぶったまげました。この建物を見るためだけでも、走っていく価値があります。
さて、復路は来た道を戻るのではなく、舞洲と此花区を結ぶ此花大橋を渡ります。高さ98mから眺める大阪の湾岸地区の様子は絶景です。下りはらせん状の歩道を周回して降りていきます。大阪にはこのグルグルランを備え付けた橋が多くあります。ちなみに、先日走ったときは自分たち以外に通行者は誰もいませんでした。
それから人気のUSJを傍目に見ながら大阪の市街地方面に戻ります。このあたりは家族連れやカップルなどが多く歩いていたり、面白い形のホテルが並んでいたりしているので走っているだけでも楽しく感じます。
安治川沿いを上流に進んで大阪中央卸売市場を超えると、街の中心部に入り、中之島のウォーターフロントに出ます。フェスティバルタワーのツインタワーなどの近大高層建築や、辰野金吾設計の中央公会堂、日本銀行大阪支店などの歴史的建造物の近くを過ぎていきます。自分のように建築好きな人にはたまりません。
中之島の遊歩道は天神橋で終了。天神橋を南に渡って左に曲がり、天満橋、京橋方面に行くと大阪城へと到着します。
およそ32kmでロング走として十分な距離を稼げます。走り足りない人は大阪城を周回して距離を伸ばすこともできます。
このコースでは前半は信号は2、3か所しかありません。後半は街中を通るので、多少、信号にひっかかりますが、歩道は全般に快適です。そして、景色の変化に富んでいるので飽きることがありません。
ぜひ一度走って大阪を満喫して下さい。