晴れ時々走れ

マラソン、トライアスロン、人生について

【忠別湖トライアスロン②】大雪の水

台風10号やそれに続く大雨によって北海道では大変な被害が出ています。変わり果てた風景を見て自然災害の脅威を感じるとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。早く元の生活が戻ることを願っています。

 

水の力はおそろしい。一方で水は恵みをもたらします。

大雪山忠別湖トライアスロンでは普段とは一味違う水をまさにそのままの意味で味わえます。この湖の水温は夏でも20度前後しかありません。かなり冷たいです。プールや夏の海水温は30度くらいなので随分と低さが際立っています。

でも、この冷たさがたまりません。大会当日の東川町は34度を記録する暑さだったのですが、湖のなかはキンキンに冷えていて、火照った身体を冷やしてくれます。水が冷たい理由は、湖の背後にそびえたつ大雪山系の山々にあります。これらの山の頂きには夏でも雪があり、その雪解け水が流れ込んでいるのです。

 

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この雪解け水はとても美味しいです。フィニッシュ会場の広場では湧水の取水場があって汲み放題なのですが、空のペットボトルを持参して持ち帰るほどです。東川町では水道のほぼすべてを雪解け水の地下水に頼っていて、上水道料金はタダだということです。ちなみ、スイムの最中に呼吸のタイミングで波を受けて、湖の水をしこたま飲んでしまったのですが、その瞬間、「あれ、おいしいかも」と感じてしまうほどでした。

 

忠別湖でスイムを終えた後のバイクとランは湖畔の道を周回します。バイクはアップダウンが多くあり、ランはほぼフラットです。山と湖の雄大な景色を楽しむことができますが、例年、暑くなるのでレース中はそんな余裕はなかなかありません。路面には小さいミヤマクワガタがあちこちにいて、それなりの数が輪禍にあっているものと思われ、ちょっとかわいそうだったりします。

 

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そして、フィニッシュ後にもらえる東川のトマトが最高に美味しいです。少し若くて固めのトマトをがぶりと齧り、甘酸っぱい汁が口のなかで広がる瞬間、解放感に包まれます。ちなみに、レースでは表彰対象になると、後日、東川の季節の野菜セットが送られてきます。これが、いつも、美味しくて、美味しくて、感動します。そして、表彰は各年代ごとに行われますので、かなりの数の方が副賞を頂くことができます。

 

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大雪山忠別湖トライアスロンはとても太っ腹な大会です。エントリー料は他の大会の3分の2ほど。それでいて、参加賞として、焼き菓子、五本指ソックス、そして、ちょっと重たいのですが、米がもらえます。さらに、レース後は会場でバーベキューがあり、ジンギスカンなどが食べ放題。東川の野菜やセイコーマートのドリンクもフリーです。北海道はバーベキューが盛んですが、肉を焼きながら、大勢の仲間や初めて出会う選手たちと語らうのはとても素晴らしい時間です。

 

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会場ではスポンサー提供商品の抽選会があり、後日にはレースの様子を空撮も交えて編集し、全選手のフィニッシュシーンを掲載したDVDが送られてきます。まちがいなく日本一コストパフォーマンスの優れた大会だと思います。

そして、コストで計れない大自然の景色と恵み、地元の方々の熱意ともてなしに溢れた大会だと思います。来年以降も開催されることを願い、そして、なるべく多くの方がこの感動を味わってもらえたらと思います。

 

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