晴れ時々走れ

マラソン、トライアスロン、人生について

疲れた目に暗闇ラン

七夕の日、大川で行われた「天の川伝説」を見に行った。青いLEDが川面にゆらゆらと浮かぶ様はきれいだったが、それよりも目が漆黒に包まれていく感じが心地良かった。

 

最近、目が疲れている。

 

そのせいか、目が暗闇を欲している。最近は夜に外を走ることが楽しみだ。フィットネスクラブよりも公園でのランニングを選ぶ。人工的で陽気な照明を浴びるより、静かな闇に入っていきたいと思う。

わずかな街灯が照らす、ぼんやりした暗さが網膜に心地良い。目薬をさす清涼感とは違って、目全体が闇に温かくくるまている。少しずつ暗さに慣れてくるにつれて、闇の中で目が活き活きとしてくる感じが分かる。

 

多くの現代人にもれず、自分も日々、目を酷使している。パソコンとスマートフォンの弊害。しかし、パソコンがなければ仕事にならないし、毎日の時事問題を追うためにtwitterを眺めるためにスマホは欠かせない。情報の海に溺れそうになりながらもデジタルデバイスに支配される生活からは最早、脱却できない。こうして、ブログを書くことも目に負担をかけてしまっている。目はそれこそ休むことのないマラソンを延々と走り続けている。

 

目にもっと暗闇を。

 

ところで、闇も深くなりすぎると、身の毛がよだつ恐怖を覚える。数年前、北海道の室蘭に出張したとき、夜の街をあてもなく走った。室蘭は海岸からすぐに標高200mほどの測量山が隆起してそびえたつ。頂上にはテレビ局の電波塔が立ち並び、急こう配をせり上がるので夜景が美しくて有名だ。せっかくだから夜景でも観ようと坂道を上っていくと街灯が一切なくなり、木々に覆われた道が暗闇の中へと消えていく。

しばらく上っても何も見えてこない。普段から知っている道であれば恐怖を感じないかもしれないが、どこまで上っても漆黒の闇のままで、どこまで続くか分からずに先が見えないのはけっこう怖い。恐怖心でアドレナリンが出てスピードが上がり、息を切らしながら上っていく。案外びびりやな、と思いながらが上っていくが、すれ違う車さえなく心細くなる。草むらで動く少しの音にさえドキッとする。

頂上に向かう取り付け道路に入り、ようやくライトアップされた電波塔に辿りつくが薄気味悪さは消えない。夜景を楽しむ余裕なんかなかったが、はるか遠くからエンジン音が聞こえ、一台の車がヘッドライトを照らしながら上ってきて、家族連れが降りたときは心底ほっとした。

 

ほどほどの暗さで走るのが良い。

 

なお、女性は暗闇で走ることは絶対にしないでください。安全が十分に確保されているルートを複数の人で走るようにしましょう。

 

ちなみにナイトランについてはこちらの記事もどうぞ。

harehashire.hatenablog.jp

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